2008年11月20日木曜日

      。

いやな夢をみた。
ほんとうに気持ち悪い夢をみた。

私がみる夢はだいたいニ種類。


ヒトが私を*しているか──、

私がヒトを*しているか……。


夢は夢。
現とは違う。

けど、ホントウに?

ヒトが人の世にコトを起こす。
その時にあるのは?

……意思。
思いがあるから、それが現実になるのではないの?



…………ちがう……?



時折見る、*人の夢。
いままでも、知ってるヤツをなんにんも*した。
それは、ほんとうに憎んでいたから。
大嫌いだったから。
いなくなってほしかった。
消えてほしかった。
*んでほしかった。(*シタカッタ)
*してやりたかった。(*ンダ奴モイルダロウ)
バラバラにして、庭先に放りだしてやりたかった。

まだ私がそいつらに手をくだしてないのは、
天秤が傾かないだけの話だった。


……憎んでいるから。
……恨んでいるから。

…………だから、当然だと思ってた。

むしろ、夢だったことが残念に思ったこともあった。
あんなに念入りに*してやったのに…………
現実に、まだうごいているのをみて、
心底ガッカリしたことが何度もあった。


そんなことを思うことが、何度もあった。


……………………今日のは違う。


目の前に**がいた。**がいた。**がいた。
顔は、よく見えなかった。
たぶん、ほんとうの顔を知らないからだ。
でも、わかった。
ソレがそれだって、識っていた。

unchianのメンバーがほとんどいたと思う。
他にも、大勢、ヒトがいた。

ぜんいんが、一人ずつ、架に縛りつけられていた。
まっ白な架が光るように、

天から落ちているように聳え立って、並んでる。
横一列に。
地平線の彼方まで、ずぅっと並んでいる。


私が、何か持っている。
右手に槌を持っている。
左手に杭を持っている。


黄土の、なにも無い、まっ平らな荒野。

とうくでカゼが流れてる。

ごぉうごぉうごぉう…………

ワタシはこんなところで、ナニをしてる(タ)んダロウ?

ごぉうごぉうごぉう…………

東を見る。昇らない宵闇。
むねから杭を生やした死体がたくさん。
西を見る。沈まない夕闇。
めかくしして、生きてるヒトがたくさん。

水の一滴もない、かわいた処所(トコロ)。
ソラもジメンも黄昏色。
地獄色の衣を纏った死刑囚の列。
はっ色の架と、それと同じ色をした外套を着る、ヨク知ッタ小身。


……そうだ。わすれてた。
続キ、続キ…………

ワタシが動いた。
裸足の裏に、小砂利の感触。
縛られている者たちは、誰一人動かない。


そのひとり(**)胸に、
左手の杭を当て、
右手の槌を、思い切り振りおろした。

ガヅンッ

短い痙攣。
かはっと、肺から押し出される空気と、それに混ざって血ノしぶき。

ガヅンッ

杭越しに、しんぞうの音。
生きてる音。とくんとくん。ちいさなメトロノーム。

ガヅンッッ

とまった。
もう動かない。
右のヒトたちの仲間入り。


────────次。
もう左手には、新しい杭が握られている。
左の新しい生者。
このヒトも知ってる。(**ダ)

ガヅンッ

たまにいっしょに、遺跡に潜ったりする。

ガヅンッ

おしごとが忙しそうだった。
また●●●とか、やりたいな…………

ガヅンッッ 



────────次。
このヒトも知ってる。(**)
最近やっと話ができた。
なんで入るとき、いなかったんだろう。
間が悪いなぁ、私…………

ガヅンッ








ふだんは鎧が痛むのがいやで、
ローブの下はなにも着ないことが多かったけれど、
このヒトのおかげで、あの服がもらえた。
最近のお気に入り。
とくに誰かに見せるわけじゃないけど、
なにも着てないよりは、だいぶマシ。


ガヅンッ

なにかお礼がしたかったけど、
見つからなかった。
こんどは、私がなにか助けになりたい…………

ガヅンッッ





────────次。
このヒトも知ってる。(**)
めったにしゃべらないヒト。
いつ帰ってきたのか、しらなくて、おかえりも言えなかった。

ガヅンッ  ガヅンッ  

トカゲトゲは、まだ、だいじに使ってる。
あんまり会う機会がないけど、どうしてるんだろう。

ガヅンッッ







────────次。
ああ、知ってる。
(**ダ)

ガヅンッ

知っている。

ガヅンッ

なんで…………

ガヅンッ

私は……こんな(最低な)コト……

ガヅンッッ

シテルンダロウ……………




────────次。



知ってる。
この人は、私のギルドのマスター。


東を見る。昇らない宵闇。
むねから杭を生やした死体がたくさん。
西を見る。沈まない夕闇。
めかくしして、生きてるヒトがたくさん。

右手には気持ち悪いくらい真っ赤に染まった槌。
左手には気持ち悪いくらい真っ白に光ってる杭。

目の前には黙したニンゲン(**)



ワタシが杭を胸に当て、

(やめて…………)

ワタシが槌を振り上げて、

(やめて…………!)

ワタシが(私が)ソレを(打ちこんで)胸に(突き刺さ)────────

(やめろ…………!!)








──────────────────────────────





夢……? 夢………… 夢……………………?

なんで……

なんで…………!?

私はいままで、憎んでいるから、恨んでいるから、
だから、それは自分の意思でやっているのだと思った。
今日のはちがう! 断じて、ちがう!!

……みんなを恨んでいる? 憎いと思っている?

ぜったいに、そんなこと、ない!!

なら……どうして、こんな夢、見るの…………
どうして、手をとめないの…………
最悪……
気持ち悪い…………
気持ち、悪い……………………

指先の感触が……ずっと残ってる…………

起きたとき、のばが声かけてくれて、ほんとうに、涙でた…………



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