2007年10月21日日曜日

     。

私が死んだら、誰かの記憶に残るのだろうか。
私は何者でもない。
私はこの世界で、何も成していない。

私が死んだら、誰かが悲しんでくれるのだろうか。
私は誰からも愛されていない。
それは私が誰も愛していないからかもしれない。
でも、いったいこれ以上、誰を愛せというのだろう。
私が愛した人は、私の手の届くところにはいないというのに。

私は、生きることが楽しいと思えるだろうか。

私を、誰かが覚えていてくれるだろうか。

2007年10月5日金曜日

船上の黒華

―どうして願っている時より良い結果なの―
 
暑かったり寒かったり、嫌な日が続くものだわ。
あぁ、頭痛い……喉痛い……お腹痛い……
 
ところで先日転生したのだけれど。
せっかくだから、明日の加齢の前に、
「10歳でオールを握った」のタイトルでも取ろうと思って、
筏に繰り出したわけね。
 
それにしてもアレよ。
この筏って、なんでこんなに剣士に冷たいのかしらね。
向こうの連中みたいに、こっちも岸に飛び移ってやりたいわ。
ゴブリンばっかり飛んできて、ずるいと思わない?
 
まぁ、いいけれど。
「10歳でオールを握った」タイトルを取るのは簡単。
なんて言っても、
文字通り10歳になってオールを握れば良いだけなのだもの。
 
……でも、それだけのために薪10本集めたのかと思うと、
なんだかやるせなくなるわ……
 
だってこれ、一人だと行っても、特に面白くないのだもの。
基本的に、弓と魔法でお手玉されて、
ファイターが飛び移ってくるまで、
ライトニングボルトをちょこちょこって撃つだけ。
こんな場所、マジックシールドの修練以外に、
来る必要性を感じないわ。
 
 
……ええ、もちろんしたわよ。川下り。

  
筏だけ作って、オール握って終わりなんて、
そんな馬鹿らしい話はないわ。
敵を殺すのが私の意義。私の本質。
殺戮と破壊をやめた私なんて、ただの壊れた人形。
猖獗こそ、私の二つ名よ。

届く範囲の敵だけでも、みんな殺してやるわ!!
……相手がゴブリンならいいんでしょ……?
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
…………あら?
 
 
 
 
 
 

 
 
え?
 
 
……え!?
 
 

 

 
信じられないわ……なんていう僥倖かしら。
これって、もしかして一人の方が取りやすいの……?
 
……
…………
………………
……べ、別にうれしくなんかないけど。