2008年10月29日水曜日

守護する者、破戒する者

-歴史と運命。壊れた鏡に何が映る?-
Une de la mémoire de l'aventure que j'ai exécuté “G7&8.”

先日ようやくイリヤのドラゴン……G7・8とやらがクリアできたわ。
なんだか残された時間がないとか言ってる割には、
私が古代の模様を集め終わるまで待っててくれたみたいだし、
世界の滅亡ってけっこう融通が利くのね。

そういうわけで、今日はせっかくだから、
「イリヤのドラゴン-タウネスの頼み-」に
ついて書こうと思うわ。
まぁ、興味ないっていうか、
見たくないならこれ以上は読まない方がいいと思う。

……むしろ、

G7と全然関係のない話になっているから!

↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
History and Destiny.
What does the broken mirror reflect?

2008年10月26日日曜日

イリヤのドラゴン-タウネスの頼み- ※G7

※G7のストーリーを純粋に楽しみたい奴は、さっさと帰って。




























History and Destiny.
-歴史と運命-
What does the broken mirror reflect?
-壊れた鏡は何を映す?-



In the beginning...
-そこに-
There is the one monster.
-一匹の妖怪がいた-
She murders people, murders gods and murders guardians.
-それは人を殺し、神を殺し、そして守護者を殺す-

Because the reason is because she was chosen as a sacrifice among "good people".
-なぜなら、彼女は、“善良”と呼ばれる者の犠牲として選ばれたからだ-
On the right hand, she has swords of anger.

-右手には怒りの剣を-
To the left hand, she has swords of hatred.
-左手には憎しみの剣を-

Her heart weakens for a pain.
-心を痛みで擦り減らし、-
The end of the day imbrued in blood.

-穢れの終わりを待っている-
It's time when she died...
-死という終わりを待っている-

そう、私には終わりの日が来る。
時の限られた生。


人と同じ。いや、人の生より短いかもしれない。

私の半分が憤怒で、
もう半分が憎悪なら、
全てを吐き出し切った後に、
きっと私は消え去るだろう。

巨人の頼みを聞いてやったのは、ほんの気まぐれだ。

いつか殺す相手。

けれど、殺す順番を換えてやることにした。
巨人の名前なんてどうでもいい。覚えたくない。

ただ巨人は、「記憶の鏡」を欲していた。
恋人の記憶を呼び覚ますために、

どうしてもその鏡が必要だという。



パルー遺跡の深奥に棲むという、魔女の鏡。


……私はその鏡の魔女を殺して、
ついでにソレの鏡とやらを、持ち帰ればいい。


手渡された【記憶の氷の結晶】。

パルー遺跡の祭壇にささげれば、
魔女のいる通路へとつながるだろう。




街に戻って支度をしている時、よく知る顔を見つけた。


マスターnovaの弟巨人、nowa。

事故か何かか、左目に眼帯をしている。


「おはよーぅ」
「……ごきげんよう」


あいさつもそこそこに、私は腰をあげて、
遺跡に行こうとした。
そこで、外套から渡された結晶が落ちた。


乾いた音とともに転がる氷の通行証に、
nowaの目が止まる。





「……行く?」




Two figures go into the cold dark remain.
-暗く冷たい遺跡へと-

The giant of beast black armor, and the small little girl.

-黒鎧の巨人に、小さな少女-
The girl too wore dark black clothes,
-少女も黒い外套で、-
and was sitting down on his shoulder.
-彼の肩に座っていた-
She had the snow crystal.
-彼女の手には氷の結晶-


When they went through the icebound cave, and found large hall.
-氷を潜ると、大広間-

There were two shadows there.
-二つの影-
It was a huge monster and a white witch like snows that waited for them.
-巨大な悪霊と、雪のように白い魔女-
The girl of black clothes jumped out and charged at the huge demon.
-黒衣の少女が飛び出して、巨大な悪霊に突進した-
The blue fist clashed with black swords.
-黒き剣と氷の拳-


The demon got many injuries, but anything didn't lead to fatality.
-悪霊は多くの傷を負い、しかし死に至ることは決してない-






……
…………
………………




「それで、わざわざこんなところまで来たのか。
まったく足労なこと」


パルーの深奥。
訪れる者の皆無な雪花の間。
私が望んで殺しにきた相手。


鏡の魔女が目の前にいた。
その女の前に────











奈落の星を双眸にぎらつかせ、
巨像が黒雲のように立っていた。


ウェンディゴ-Wendigo-


人の生き肉を食らう、不死の悪霊。
実態のつかめない体をいくら刻んでも、
私の剣では斃せなかった。


「そう嘆くことはない、黒い影子。
ウェンディゴは喜んでいる。
彼もアナタと同じ。

孤独の中から生まれる、イタクァの眷属。


かつては彼も、良きアルゴンキンの民だったわ。
けれど、鏡を求め、絶望し、孤独の中に世界を呪った。
今は私の忠実な僕。

私の力以外では、決して傷つきはしない


黒き剣の届かぬ宙空。
見下ろす魔女が哂っていた。


「アナタは私を殺すのに、言い訳が欲しかったのだろう?
殺す順序?
くだらない。

アナタは『助け』ようとした。
どうしようもなく悔恨に苦しむ、
あのバレス人を見て、それにつけ込めると思った…………
悲しみを分けられる友人が欲しかったのだろう?」



────違ウ。肯ダ。


「アナタは恐れている。
孤独の中に崩れて消えること恐れている。
そうして望んでいる。
最後には幸せなることを望んでいる。

自分がどれだけ口実を探して、
どれだけの者を殺し続けてきたのか、
全て忘れようとしている。
アナタも鏡を望むなら、

己が眼で確かめるがいい。
残酷な歴史。
残酷な運命。」



黄昏色の空が広がっていた。
緋い地平線の見える、小さくも大きくもない街。

私によく似た子(私)が、
身の丈に合わない黒剣を振り回していた。

男を殺した。
女を殺した。
老人を殺した。
若者を殺した。
聖者を殺した。
娼婦を殺した。
賢者を殺した。
女衒を殺した。
貴族を殺した。
苺売りを殺した。
笛吹きを殺した。
道化師を殺した。

誰かが鎖を投げ、
誰かが矢を番えたから、
鉄の剣と合わせてばら撒いた。

悲鳴を上げた者を殺した。
泣き叫んで逃げる者を殺した。
路地裏で怯え隠れる者を殺した。

なぜ? なぜ? なぜ?

全員が問う。

なぜ?

────私は答えなかった。




なぜなら私が訊いた時。
誰もがその問いに応えてくれなかったからだ。

だから私も、理由を知らない。
ただただ、赦せなかった。

全ての冤罪を、
全ての免罪のために押し付けてきた者ども。

そんなものを、どうして赦せるだろうか。
私は絶対に赦さない。
死ぬべきなのは、おまえたちの方だ。

理由無き復讐の剣。
私の繰る黒剣は、
誰かを殺すためのものであり、
誰かを救うためのものではない。


────それがアナタの記憶の傷。
アナタの根幹にして最大の急所。
強さを誇示して、脆さを隠す。
臆病で、矮小で、どうしようもなく哀れな存在。

怯えるがいい、闇から生れし影子。
私の鏡からは目を逸らせない。
像は既に心に滲みついている。
残酷な記憶を直視して、
空虚なアナタがエゴのカルマに耐えられるか?


最初は、ほんのささいなことだった。
あまりに小さなことだったから、
どんなことか忘れてしまったけれど……
でも、その日から、
それが始まったことだけは覚えている。


刺すような視線。
囁くような悪態。
弾くような罵声。
髪をつかまれて汚い床に引きずり倒される。

「お前が●●したんだろう!」

なにを言っているのか、わからない。
張られた頬の熱に混乱する。
蹴られたおなかが苦しかった。
怖い。
怖い。
怖い。
感情だけが先走って、私は泣き出した。
その泣き声を聞いて、誰かが叫ぶ。


「ほらみろ!認めたぞ!」


なにが起こっているのか、わからない。
なにに怒られているのか、わからない。
たまらず私が聞き返した。



「私をた(コ)(ロ)(セ)ば、気がすむの?」


「そうだ!」「そうだ!」「そうだ!」


数え切れないほどたくさんの声が、吼えるように応えた。
私のお母さんも、まじっていた。


(見た)(聞きた)(思い出した)くない。


消えて……


消えて……!

消えろ、消えろ……ッ!!






見ルガ良イ。
緋イ深淵はオマエを放サナイ。

千切ッタ鎖は太サを増シ、
掃ッタ槍剣ハ数を増シ、
縛ラレたオマエハ指先カラ刻マレ、
背肉を剥ガレて焼キ鏝で殴ラレル。

穏ヤカな死?
オマエは今際の際、
首ダケになっテ、
激痛ニ悶エテ猪のヨウに汚物の上ヲ転げ回ル。

ソレガ代償。
オマエトイウ化け物ガ存在シタ対価ダ!!






百人が見下ろしている。
千人が見下ろしている。
いったい何万何億……何兆という生き物が見下ろしているのだろう。

その中の一つが歩み出る。
知ってるヒトだ。
嫌いなヒトだ。
大好きなヒトだ。
このヒトからは離れたくない。
このヒトからは嫌われたくない。




でも、なぜか────────────



「オマエなんか生まれてこなければよかった」




このヒトからだけは聞きたくない言葉が、
このヒトから最初に聞かされた…………

















































「うおおお!!」


































「ッ!?」










魔女の息を呑む声とともに、鏡の像が曇る。
広がっていた黄昏色が消え、氷の遺跡が視界に戻る。
見覚えのある巨人-サベッジビースト-。










「の……わ……?」



夢から醒めたような浮遊感。
足元のおぼつかない私に
迫っていたウェンディゴと、nowaがぶつかり合う。
生き物同士が鳴らしたとは思えぬ、
甲高い重低音が響いた。(Heavy Stander)

私の小身とは比べようもない、
丸太のような剛腕が振るわれる。

ウェンディゴが吹き飛んだ。
地響きがおなかの底まで伝わってくる。
刹那、崩れた氷柱が天井から降り注いだ。
nowaが、その柱を拾い上げる。
魔女の血が通った鏡器。

主人の魔力を帯びたそれは、ウェンディゴに致命的な傷を与える。










「うおらあああ!!」











肉の爆ぜる音がして、ウェンディゴが倒れた。
私の時とは違う。










重く刻まれた打痕。
ウェンディゴは痙攣すらしなかった。










「そ……!?
馬鹿な…………!!











私の、ウェンディゴ…………」







「ア、ガッ…………ッ!!?」


「刻め、氷女。
私の領分を無思慮に侵略したな……!!」

“守護者殺し”が突き刺さる。
魔女の、私とさほど変わらぬ大きさの体を引き裂く。


守り手のいなくなった魔女は、
ガラス細工のようなあっけなさで、
一瞬のうちに両断された。




「フ、フフフ…………
私の鏡柱を扱える巨人を連れてくるとは…………」


半身を失ったにも関わらず、
魔女には息があった。
もっとも、それも一時的なもの。
魔女はウェンディゴとは違う。
この深手で、蘇生できるはずはなかった。

鏡を望むならくれてやる。
だが、それを再び覗く勇気はあるか?
鏡の向こうに映る、残酷な記憶に耐えられるか?」

これ以上、この女の声を聞くのはうんざりした。
私は憎まれ言を吐き続ける魔女の喉笛に、
躊躇いなく、剣を突き立てた。

「……おまえに、とやかく言われることじゃないわ。
用が済んだら、さっさと死んで」












Two figures get out of the cold dark remain.
-暗く冷たい遺跡から-


The giant of beast black armor , and the small little girl.
-黒鎧の巨人に、小さな少女-

The girl too wore dark black clothes,
-少女も黒い外套で、-
and was sitting down on his shoulder.
-彼の肩に座っていた-
She had the mirror of the witch.

-彼女の手には魔女の鏡-
The mirror was broken...

-その鏡は砕けていた...-





「ごくろーさん」
「……ありがと」

砕けた鏡をもてあそぶ。
曇った鏡面にはなにも映し出されていなかった。

万年雪の積もる街、バレス。

nowaの肩に乗って、
あの巨人の元に、この鏡を届に向かう。

この鏡を使って、巨人はなにを見たいというのだろう。
私なら、もう二度と、この鏡は覗かない。
覗かなくたって、この苦痛はいつだって私を抉る。

魔女の言葉が頭に響く。

刹那の憎悪で、引き裂いた。
変わり映えのしない、殺戮の感触。

私は、なんのために、魔女を殺したのだろう。
私は、なんのために、鏡を持って行くのだろう。

黄昏から夕闇へ。
夕闇から宵闇へ。

親しんだはずの夜気が妙に冷たい。
なぜだか今の顔を、
絶対に横の巨人に見られたくないと思って、
きつく、その頭の赤毛をつかんだ。

nowaの髪の毛はごわごわしていた。

2008年10月19日日曜日

今という日、思い出という過去

-今日見た赤は、過去に見た赤だろうか-

最近、私という存在がひどく曖昧だ。
最初は良いことだと思った。
私は変わった。
きっと良いことだ。
薄暗い、濁った泥の中にいるよりはずっと良い。
寒くない。冷たくない。痛くない。苦しくない。
世界は寒空の色だけではなかった。

けれど、どうしたのだろう。
私は最近のことをよく忘れる。
昨日読んだ本は何だったろう。
昨日聴いた曲は何だったろう。
昨日嗅いだ花は何だったろう。
昨日歩いた道は何処だったろう。
昨日話した人は誰だったろう。

……怖くなった。
気がつけば、私は自分の年齢すら、自信を持って言えなくなった。
今日見た赤は、過去に見た赤だろうか。
今日見た赤は、明日も赤に見えるだろうか。

……怖くなった。
なぜなら、こんなにもよく、忘れていくというのに、
アノ日ノ黒ダケははっきりと覚えているからだ。

私は、手にした温もりも忘れてしまうのではないだろうか。
私は、大切に想った人まで忘れてしまうのではないか。

このまま何もかも忘れ去って、(忘レテシマエ)
あの人も、あの人達も忘れ去って、(幻想ダ、夢想ダ、妄想ダ)
また元の宵闇の中に還ってしまうのではないだろうか。
(ソウ、ソレコソオ前ニ相応シイ)

(狂ッタ獣。)
(怒リヲ吐キ出ス猖獗ノ姫仔。憎シミヲ噴キ出ス暴虐ノ黒禍。)
(夢酔カラ醒メル頃合イカ?)
(務メヲ果タセ。努メテ果タセ。)
(来タセ、満タセ、充タセ。)
(望ンデイルノハ オ前ダロウ!)

いやだ。
また頭痛がする。
約束があった気がする。(ナカッタ)
でも、思い出せない。
また耳鳴りがする。
疲れてるんだ…………(ソウトモ)
もう、今日は休む。(ユックリト)
目が覚めたら、きっと少しは良くなってると思う。

オヤスミナサイ。
(オカエリナサイ)

2008年10月12日日曜日

白い白い初まりの焔

-あんなに苦しいのに、なぜ人間は皮膚を焼くの?-

とりあえず先週、海に行ってきたわ。
別に意味はないけど。
回線が不調で繋げない日が多かったけど、
16日くらいに工事するから、少し安定するかしら。
とりあえず過去の教訓から、
今回は全身を覆う服にしたわ。

……まったく!
なんだって海に行くと、こんなにも日焼けするの!?
冗談じゃないわ。
お湯が浴びれないじゃないの!!
太陽なんて死んでしまえ!!