2009年2月27日金曜日

     。

ナンダロウ、コレ?

血ダラケのトリ?

翼ガ折れテ転がっテル。
汚らしいナァ……





































































アア、ナンダ、私カ。


2009年2月26日木曜日

     。

三日ぶりに目が覚めた。

外は雨。
昨日も雨。
一昨日も雨。

ぽたぽたこぼれるしずくの数が、
****に聞こえてくる。

おぼれる。

どこを歩いていたんだろう……

寒い……暑い……暗い……痛い……苦しい……


乾いてる……水を飲んでも潤わない。

吐き戻す。

また乾いてく。

内側から、気持ち悪いのがおなかをなでてる。

出ていけ……出てイケ!

赤いミミズが混じってる……


なんだろう、コレ……?




今度眠ったら、永遠に閉じ込められそうで、怖い。

黒ィ塊ノ牢獄ニ…………

2009年2月3日火曜日

真っ黒い子

真っ黒い子がいた。
黒い子は真っ黒だったけど、
自分が何か、わからなかった。

黒い子はカラスを訪ねた。
「こんにちは。私はカラスかな?」
カラスは答えた。
「オマエは飛べるかい?」
そう言って、カラスは真っ黒い翼を広げて飛び立って見せた。
黒い子は手を広げて、飛ぼうとした。
けれども、ぴょんぴょん跳ねるばかりで、
体はちっとも浮かばない。

カラスはどこかに飛び去った。

黒い子は黒ネコに訪ねた。
「私は黒ネコかな?」
黒ネコは答えた。
「キミは足音をたてずに歩けるかい?」
黒い子はできる限りそっと歩いた。
けれども、鉄のこすれるような音が
大きく響いた。

黒ネコは音もなく消え去った。

黒ネコは煤を訪ねた。
「私は煤かな?」
煤は答えた。
「アナタはほんとうに真っ黒かい?」
黒い子は手足を見た。
よく見ると、黒の下は真っ白だった。

煤はくすんで見えなくなった。

黒い子は陰を訪ねた。
「私は陰かな?」
陰は答えなかった。
黒い子はそこに寝転んだ。
ぼんやりしてうつらうつらして、
どこにも行く気がなくなった。

男の子が黒い子を訪ねた。
「なにしてるの」
黒い子は答えた。
「陰になってる」
男の子は首をかしげた。
「陰なら形はないし、しゃべらない。
 君は陰じゃないよ」

黒い子はがっかりした。

「カラスでもネコでも煤でも陰でもないなら、
 いったい私はなんだろう……」

気を落とす黒い子に、男の子は服を渡した。

「君が何か知らないけど、
 この服は君によく合うと思う」

黒い子はその服を着てみた。

するとどうだろう。

いままで黒だとばかり思っていた子は、
真っ白い仔になってしまった。



結局、真っ黒だった子がなんなのかは、
いまもわからない。

けれど真っ白くなった仔は、
真っ白でもいいか、と思っていた。